私はいつもクライアントさんに向けて、
お片付けレッスンの初めにこう問いかけます。

私はお片付けの専門家ですが、
「モノが少ないことがよい〇」
「きれいに整頓されていることが正しい」
とは思っていません。

片付け・整理整頓には個人個人のゴールがあり、
それぞれの「居心地の良さ」があります。

100人いれば100通りのお片付けがある。

捨てられなくてもいい〇
捨てたいと思えば処分すればいい〇

まずは自分に聞いてみます。
「捨てたい？捨てたくない？」
「このお部屋は心地いい？帰ってきたい場所かな？」

想いも行動も人それぞれ。

私は「お片付け」という生活に密着した行動を通して、
本当の想いに気づくお手伝いをしています。

私は生まれ育った北海道札幌市で、20年間消防士をしていました。

その現場は、多くの場合、「雑然」としていました。

「汚い」というより
「整理されていない」
「気が通っていない」
感じです。

ただ、そこにあるだけで、使われていなかったり機能していなかったり、

時が止まっているようでした。

でも、救命活動をしているときはそれが
「当たり前」
「この中から必要な情報を見つける」
そんな緊迫した集中力でその場にいます。

「もっと整理整頓していれば」などといった気持ちや考えは浮かびませんでした。

しかし、
消防士を辞め現場を離れる、と決意をしてから、
その「当たり前」に違和感を感じるようになったのです。

「なぜ、救命の現場は雑然としているのか…」

この疑問が、
私が「命を守るお片付け」を始めるきっかけとなりました。